Palmsonntagmorgen

NGSデータを使った解析と、その周辺。

NGS

BEDtoolsワンライナー覚書

BEDtoolsの作者は開発熱心なので、できることがどんどん増えているような気がします。 手元のバージョンはv2.27.1です。 前準備 多くのコマンドはsorted BEDを要求しますので、事前に以下のコマンドで全てのBEDをソートしておくとストレスがないかと思います…

DROMPA3: その6 ChIP/Input ratio 及び p値の可視化

リード分布の可視化の続きです。 このエントリは↓の記事の続きになりますので、まだ読んでいない方は先にこちらを参照してください。 DROMPA3: その4 マップリード分布の可視化その1 - Palmsonntagmorgen Input readの可視化 前回はChIPサンプルのみを可視化…

DROMPA3: その5 シェル変数を使う

今日はシェル変数について。 前回の記事の「複数サンプルの可視化」の項で、以下のコマンドを実行しました。 $ drompa_draw PC_SHARP \ $ -i parse2wigdir/H3K4me3,parse2wigdir/Input,H3K4me3 \ $ -i parse2wigdir/H3K27me3,parse2wigdir/Input,H3K27me3 \ …

DROMPA3: その4 マップリード分布の可視化その1

今回はDROMPA3のメイン機能であるマップリード分布の可視化を紹介します。 インストール DROMPA3のインストール方法についてはこの記事を参照してください。 Genome table作成 DROMPA3の実行にはGenome tableファイルが必要になります。 Genome tableの作成…

DROMPA3: その3 ピーク抽出(peak calling)

DROMPA3解説その3はピーク抽出(peak calling)です。ピーク抽出とは、ゲノムからreadが有意に濃縮している箇所を網羅的に同定する作業です。 インストール DROMPA3でのピーク抽出は、drompa_peakcall を使います。 DROMPA3のインストール方法についてはこの…

Library complexity (PCR bias)とは何か

前回の DROMPA3: その2 parse2wig - Palmsonntagmorgen で登場した評価指標である Library complexity (PCR bias) の解説です。 PCR biasとは クロマチン免疫沈降法(ChIP)で得られたリードをゲノムにマップすると、以下のようなマップリード分布が得られる…

DROMPA3: その2 parse2wig

parse2wigはマッピングファイルを入力とし、Wig形式に変換してくれるツールです。 内部でPCR biasのフィルタ、Total readによる正規化、種々の品質評価も行います。 インストール DROMPA3のインストール方法についてはこの記事を参照してください。 単にpars…

DROMPA3: その1 インストール

今回からは私が開発したDROMPA3の利用法について解説します。 DROMPAとは ChIP-seq解析のためのパイプラインツールです。ピーク抽出の他、品質評価、可視化、複数サンプルの比較解析などができます。 複数のサンプルを同時に解析できること、pdf形式でデータ…

SAMtoolsワンライナー覚書

順次追加するかも。versionは1.5です。 .sort.bam はソート済BAMを表します。 SAM -> BAM 変換 $ samtools view -bS sample.sam > sample.bam BAM -> SAM 変換 $ samtools view -h sample.bam > sample.sam BAMをソート $ samtools sort sample.bam > sample…

SAMtoolsとリダイレクト

SAMtools 先日紹介したリードのマッピングの記事では、出力をSAM形式に指定していました。 rnakato.hatenablog.jp SAM形式はファイルサイズが非常に大きく読み込みにも時間がかかるので、バイナリ形式のSAMであるBAM形式が下流解析でよく利用されています。 …

Readをゲノムにマッピング (その3) 圧縮ファイルを入力にする方法

マッピングの記事その3。 Readをゲノムにマッピング (その1) - Palmsonntagmorgen Readをゲノムにマッピング (その2) - Palmsonntagmorgen 圧縮ファイル(fastq.gz)を直接マッピングの入力にする方法です。 圧縮ファイルのままマッピングしたい fastqファ…

Readをゲノムにマッピング (その2)

前回の続きです。 Readをゲノムにマッピング (その1) (2017/12/19, 2018/11/19 追記あり) - Palmsonntagmorgen 今回ではbowtie, bowtie2, bwaのマッピングコマンドを説明します。 どのマッピングツールも、ゲノム配列をindex配列にまず変換し、そのindexに…

Readをゲノムにマッピング (その1) (2017/12/19, 2018/11/19 追記あり)

NGS解析の最初のステップは、シーケンサから出力されたfastq形式のリード配列をゲノム配列にマップするマッピングです。 これにより、ゲノム上のどの領域から得られたリードなのかを知ることができます。 マッピングツール ChIP-seq解析で主に用いられるマッ…

ENA,DDBJからfastqを取得する(2019/9/6追記)

前回のエントリでは、SRAからfastqを取得する方法を紹介しました。 SRAからfastqを取得する (2019/07/16 追記あり) - Palmsonntagmorgen 一方、ENA (European Nucleotide Archive) やDDBJから直接fastqファイルをダウンロードすることも可能です。 ENA Brows…

genome tableを作成する

genome table はゲノム中に存在する各染色体の名前とその長さをタブ区切りで記述したファイルで、DROMPA や bedtools などの解析ツールを使う時に必要になります。 UCSC genome browserの *.chrom.sizes ファイルをダウンロードしてもいいのですが、自分で自…