「エピゲノム情報解析」を出版しました
学生「エピゲノム情報解析を学びたいんですが、何か良い参考書はありますか?」
これの答えにベストマッチする本をこの度出版しました。
私の専門であるエピゲノム解析について書いた大学生~若手研究者向けの入門書になります。ChIP-seqやHi-Cなどを中心に、エピゲノム情報解析を学ぶ上で必要になる概念や歴史などについて初心者向けに解説しています。
上記Webサイトでも記していますが、参考書として長く有用なものとするため、個別のNGSアッセイの詳細なプロトコルや具体的なツールの利用法などは割愛し,その背後にあるゲノムデータの特性,その解析で認識しておくべき普遍的な考え方や歴史的な潮流を紹介することに注力しています。
細かい点を色々調べながら書いたので、完成まで2年以上かかってしまいました。 それだけの価値があるものができあがったと思っています。ぜひ御覧ください😃🙂
この本は何か、誰のための本か
- 「エピゲノム解析にはどのような種類があるのか知りたい」
- 「それぞれで用いられている解析ステップの概要と、要点が知りたい」
- 「押さえておくべき文献が知りたい」
というような人に特におすすめしたいです。また、
- 「Hi-C解析の情報解析部分について詳しく書かれた参考書が欲しい」
と思われている方にもおすすめです。ゲノム立体構造解析について詳しく書かれた和書は少ないと思うので、参考になると思います。
ATAC-seqの章ではシングルセル解析(scATAC-seq)にも触れているので、シングルセル・オープンクロマチン解析について学びたい人にも良いかもしれません。
また、
- 「エピゲノム情報解析の講義をするのだが、良い参考図書が欲しい」
と思われている講師の先生方に強くおすすめしたい一品となっております。 2章のChIP-seq解析だけでも、半年分の講義として十分な内容になっています。
この本は何ではないか
- プロトコル集ではありません
様々なNGSアッセイを紹介していますが、それぞれについて具体的なプロトコルを示したものではありません。
プロトコルの詳細が知りたい方は、以下のような書籍が参考になるでしょう。
- 解析ツールの利用法は書かれていません
今回、情報がすぐ古くなってしまうことを避けるため、具体的なツール名を紹介することは可能な限り控えました。
したがって、各解析に適した具体的なツールや、それらを利用するためのコマンド紹介などは書かれていません。
それらの情報が知りたい場合は、以下のような書籍が参考になるでしょう。
(このブログも参考になりますよね!)
終わりに
この本が皆さんに親しまれ、長く用いられることを願っています。
一方、「この本には◯◯が記述されていない、不十分だ」というご意見もあるかと思います。そのような意見が更に新たな参考書が誕生するきっかけとなると思います。 そのようにして、エピゲノム情報解析の関連和書がどんどん増えることを願っています!
書籍出版記念でしばらくこのBlogを更新しようと思います。お楽しみに